知られざるハリウッド・クラッシック Vol.5 「映画がアメリカンサイコを生み出した」アフタートーク補記

4/5に開催した「知られざるハリウッド・クラッシック Vol.5 「映画がアメリカンサイコを生み出した」」アフタートークの公開映像です。参照した作品のリストはYouTubeのページに書いてあります。

今回は、話を広げていくとかなりの作品が「サイコパス」とかかわり合いがあることが分かりました。いわゆる病名が付くと患者が増える現象に近いかと思います。採り上げることができなかった作品に『白熱』(49)があります。戦争の英雄、オーディ・マーフィをハリウッドに呼んだジェイムズ・キャグニーがマザコンのサイコパスを演じています。最近のクリント・イーストウッドのインタビューで彼が好きな作品として『白熱』をあげているのが、不思議な因縁を感じさせます。

Pocket
LINEで送る

知られざるハリウッド・クラッシック Vol.4 「プレコード インモラルとアウトローの世界」 アフタートーク

プレゼンテーション「プレ・コード・ハリウッドとは何か?」

ゲスト講師:ダニー・レイド(Danny Reid)さん

  • プレコード映画研究の第一人者。世界で一番詳しいプレコードについてのサイト、Pre-code.comを主宰。

通訳・翻訳資料作成:MurderousInk

pdf資料 (日本語付き)

ダニー・レイドさんは、去年の12月に出版の『影なき男』シリーズについての書籍に執筆されています。日本のAmazonではキンドル版のみですが、ペーパーバックも出ています。

Pocket
LINEで送る

知られざるハリウッド・クラッシック Vol.3 封印されたプロパカンダ 補記

Broadcast live streaming video on Ustream

アフタートークの録画公開中(11/30(日)まで)。

上映会は無事に終了しました。会場へお越しの方、Ustをご覧の皆様ありがとうございました。

さて話しはじめるといくらでもネタが出てきてつながるところが映画の面白く奥深いところです。今回のトークでしゃべることができなかった内容をちょっと追記してみます。

戦時中の親ソプロパガンダ映画とその反動としての苛烈な赤狩りがハリウッドを襲ったときに、標的にされた最も大物の映画人は誰だったでしょうか。それはチャーリー・チャップリンとオーソン・ウェルズだとおもいます。アメリカが第二次世界大戦に参戦する前にヒトラーの恐ろしさを警告したハリウッド映画で最も有名なのは『チャップリンの独裁者』(40)でしょう。その頃ウェルズはニューヨーク、ブロードウェイの寵児と呼ばれる一方で、全米をパニックに陥れたラジオ放送「火星人襲来」を演出しています。フランクリン・ルーズベルト大統領の再選に協力してアメリカ各地を周り、一時期は副大統領候補とまで言われていました。もしそうなったら翌年の『市民ケーン』は完成することはなかったでしょうが。

やがて戦争が終わるとアメリカは正義の使者として世界に君臨しソビエトと対立し冷戦がはじまります。もし共産党員であれば左翼陣営という立場で戦後の世界状況やアメリカ社会に対決していくことでしょうが、この二人は真のコスモポリタンであり自由人だったために、真の勝者などどこにもいないことを知っていました。ウェルズが原案でチャップリンが監督した作品が『チャップリンの殺人鬼』(47)です。ウェルズの発言によると最初はクレジットに彼の名前は無かったが、世間の風当たりが強くなると名前が入るようになったという。真相は藪の中ですがラストの名セリフ「一人殺せば殺人者だが、百人殺せば英雄だ」に全てが込められていると言ってもよいでしょう。ウェルズは『市民ケーン』で新聞王ランドルフ・ハーストの妨害を受けて以来、度重なる不条理な失敗を繰り返しながらハリウッドで映画を監督することが難しくなってきました。1948年に監督した『マクベス』はリパブリック社というB級西部劇を製作する会社の貧弱な屋内セットで作られました。

39

非米活動委員会の動きが活発になる頃、1949年にウェルズは『第三の男』でハリー・ライムを演じるためにウィーンに向かう。その後『黒い罠』(58)で再びハリウッド映画を監督するまで、10年間に及ぶ長い放浪生活が始まります。これは一種の亡命と呼んでも良いのではないでしょうか。1952年チャップリンは『ライムライト』のプレミア上映で故郷のイギリスへ向かいます。彼の乘った豪華客船クイーンエリザベス号がアメリカの領海を離れると国外追放を受ける。そのためにアメリカへは帰れずにスイスに移り住むことになり、実質的にここでチャップリンのハリウッドでのキャリアは終わってしまいます。

Pocket
LINEで送る

知られざるハリウッド・クラッシック Vol.3 封印されたプロパガンダ

220px-Northstar_poster映画史に埋もれたハリウッドのクラッシック映画を独自のセレクトと新規日本語字幕で上映するイベント「Unknown hollywood」。

第三回は、『西部戦線異状なし』(30)で第一次世界大戦の悲惨な戦場を描いたルイス・マイルストン監督が第二次世界大戦中に、当時のソビエトのウクライナ地方を舞台に描いた『北極星(North Star)』(43)(日本未公開)です。

当時のハリウッドでは親ソビエト映画として他にも『モスクワの歌』(44)『ロシアへの密使』(43)などがあります。しかし第二次世界大戦が終わり新たにソビエトとの対立による冷戦を迎え、悪名高き赤狩りの時代がはじまるとこれらの映画と映画人たちに対する評価がまったく変わってきます。

ハリウッド映画と戦争はどのような関係を持ってきたのか。その商業性と政治性の狭間で作られる映画の意味とはなにかを読み解いていきます。

11月23日(日)会場:映画24区(原宿・千駄ヶ谷)
17時開場、17時30分上映。(上映後にトークを予定しています。)
料金:1000円

公式サイト http://info30208.wix.com/unknown-hollywood こちらに詳しい情報があります。
ツイッターアカウントを開設しました。@UnkwonHollywood 随時、事前情報をつぶやきますのでフォローをお願いします。

Pocket
LINEで送る